イギリスの研究チームがやってくれました。
医療用カンナビス登録制度『UK Medical Cannabis Registry』のデータを解析。
難治性片頭痛患者への医療用カンナビス製品(CBMPs)投与で、偏頭痛特異的スコア・不安・睡眠・QOL指標が最長24ヶ月にわたり改善を維持したことを確認しました。
この研究は、学術誌『Brain & Behavior』にもバッチリ掲載。
特筆すべきはTHC用量との相関で、「高THC製品ほど偏頭痛特異的測定値の改善が大きい」と示されています。
もちろん因果関係の確定には無作為化対照試験が必要、という留保はついています。
そりゃ、エビデンスの世界は厳しいですから!
日本で1,000万人以上が悩むと言われる偏頭痛。
もどかしいですが、今後のさらなる研究に注目です。
UK Study Finds Medical Cannabis Helps Migraine Patients / UK Medical Cannabis Registry: A Clinical Outcomes Analysis for Migraine
このニュースの関連用語解説
UK Medical Cannabis Registry(UKMCR)
英国で医療用カンナビスを処方された患者のデータを集積・解析する登録制度です。2018年に英国が医療用大麻を合法化して以降、実臨床でのデータ収集機関として機能しており、蓄積されたリアルワールドデータは学術研究にも活用されています。
CBMPs(Cannabis-Based Medicinal Products)
英国の規制当局が定義する医療用カンナビス製品の総称。THCやCBDを含む製品を含み、処方箋に基づき患者に投与されます。製品の成分・濃度・投与経路は個別に管理され、一般の嗜好品とは明確に区別されます。
無作為化対照試験(RCT)
参加者を無作為にグループ分けし、治療群と対照群を比較する臨床試験の手法です。医学的エビデンスの最高基準とされており、今回のような観察研究(レジストリデータ解析)では因果関係の確定まではできないとされます。
よくある質問(FAQ)
Q. 日本で偏頭痛の治療に大麻やCBDを使うことはできますか?
A. 現時点では日本において医療用大麻(THC含有製品)の処方は認められていません。CBDについては薬機法上の承認薬ではなく、治療目的での使用には制度上の制約があります。
Q. 英国では医療用大麻はどのように処方されますか?
A. 2018年より専門医が処方可能となっています。ただし費用はNHS(国民保健サービス)では原則カバーされず自費診療が多く、処方のハードルはまだ高い状況です。UKMCRはその中で実臨床データを集積する仕組みです。
Q. 高THC製品ほど効果が大きいとのことですが、CBDだけでも偏頭痛に働く可能性はありますか?
A. 今回の研究はTHCとCBDを含む複合製品(CBMPs)を対象としており、CBD単体の効果は分離されていません。CBD単独での片頭痛への関与については、別途研究の蓄積が必要な段階です。
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