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ヘンプの種をニワトリに食べさせたら、肉の脂肪酸が改善。機能性飼料としての新たな可能性

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輝く大麻の葉を羽のように広げた、幻想的でカラフルな鶏のデジタルアート、光とエネルギーが溢れるサイケデリックなイメージ

これまで「人間が食べるもんでしょ?」だったヘンプシードが、ついにニワトリ界にも進出!

動物科学・畜産分野の査読付き学術誌『Canadian Journal of Animal Science』で、モロッコ研究チームによるヘンプの種給与試験の結果が発表されました。

ブロイラー120羽を対象に、21日〜42日間、ヘンプ種子を0〜30g/100gの4段階で食べさせました。

結果、「太らないようになりました」とか「成長止まりました」と言った悪影響や事故はなく、むしろ胸肉の脂肪酸プロファイルが有意に改善。

オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸が増えて、それぞれのバランスも良く、血中のLDLやコレステロール系の値も、しっかり低下。

これ「餌変えたら、肉の中身まで変わる」、産業用途が機能性飼料にまで広がる可能性を意味するエビデンスです。

ヘンプの可能性、どんどん広がるのはありがたいですが、同時に説明も複雑になりますね。

複雑なものを、どうシンプルに伝えるか。

これができる人が、マーケットを有利に進められます。

Dietary inclusion of Cannabis sativa seeds at graded levels modulates growth performance, blood biochemistry, and breast muscle fatty acid composition in broilers

参考記事:Canadian Journal of Animal Science

このニュースの関連用語解説

脂肪酸プロファイル

食肉や食品に含まれる脂肪酸の種類と比率を示したものです。オメガ3・オメガ6のバランスは健康との関連で注目されており、飼料の内容によって畜産物の脂肪酸プロファイルが変化することは畜産業界では広く知られています。今回の研究はヘンプシードがこの改善手段として機能する可能性を示しました。

ブロイラー

食肉用に品種改良された鶏の総称です。産卵鶏と異なり、短期間(約42日)で出荷体重に達するよう育種されています。今回の試験でも21〜42日の給与期間が設定されており、ブロイラーの成長サイクルに合わせた実験設計になっています。

機能性飼料

栄養補給だけでなく、家畜の健康維持・生産物の品質向上・疾病予防といった付加機能を持つ飼料の総称です。抗生物質の使用規制が強まる中、天然由来の機能性飼料への関心が世界的に高まっており、ヘンプシードもその候補として研究が進んでいます。

よくある質問(FAQ)

Q. ヘンプシードを与えた鶏の肉は、通常の鶏肉と味や見た目が変わりますか?

A. 今回の論文では味・外観の官能評価は報告されていません。脂肪酸プロファイルの変化は数値上確認されましたが、消費者が感じる味の差異については別途評価が必要です。

Q. 今回の研究結果は日本の畜産業に応用できますか?

A. 日本ではヘンプシードは食品として流通していますが、飼料としての利用には農林水産省の飼料安全法に基づく確認が必要です。現時点で家禽飼料への使用を明示した国内規制はなく、実用化には規制整備が先決となります。

Q. オメガ3とオメガ6のバランスが改善するとどういう意味があるのですか?

A. 現代の食環境ではオメガ6過多・オメガ3不足が一般的とされており、両者のバランス改善は食品の栄養価向上として注目されます。ただし「健康に良い」等の表現は薬機法上リスクがあるため、食品・飼料の文脈では「脂肪酸バランスの変化」という事実の記述に留めることが重要です。

Q. 試験での最大投与量30g/100gは多い量ですか?

A. 飼料全体の30%をヘンプシードが占める高濃度の設定です。それでも成長や生存率への悪影響が観察されなかった点が、安全性の観点から今回の研究が注目される理由の一つです。実用的な投与量はより低水準になると考えられます。

Q. ヘンプシードにはTHC(大麻の精神活性成分)が含まれますか?

A. ヘンプシード(種子)自体にはTHCはほぼ含まれていません。ただし収穫・加工過程で花穂等が混入するとTHCが検出される場合があります。飼料・食品用途では原料の品質管理と第三者検査による確認が不可欠です。

編集長こぼれ話

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