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CBN規制でも、店は畳まない。地方でそれでもCBDショップを続ける「業界サバイバー」のリアル

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人のCBDショップオーナーのポートレートと「店は畳まない!」という力強いキャッチコピーが書かれたインタビュー動画のサムネイル画像。背景にはそれぞれの個性が光るCBDショップの店内が合成されており、右下には「独占インタビュー」「CBDショップオーナーの声」というテキストがデザインされている。

2026年6月1日に、CBN規制が施行されます。

CBNとは、大麻由来の成分「カンナビノール」のこと。

睡眠サポート効果への期待から、国内CBD市場の売上の相当部分を支えてきた”稼ぎ頭”です。

それが6月1日、指定薬物として販売・所持が禁止されます。

6月1日、日本からCBNが消える日

参考記事:CBD Library for Biz

これにともない、多くの志ある事業者が、苦渋の決断とともにシャッターを下ろしていきます。

しかし、東京の喧騒から遠く離れた北海道、香川、広島の各地で、今日も静かにシャッターを開け続けるCBDショップもおります。

目立たず、声高に主張することもなく、ただ『目の前のお客さんのための選択肢』を残すために。

これは、CBN規制という逆風の中でも決して店を畳まない、3人のしたたかな生存記録。

彼らはなぜ、続けられるのでしょうか?

答えは記事の最後まで読んでから、それぞれが判断してください。

香川「10年後のお母さんに届けばいい」アサイーを売りながら、大麻を語る男

CBDショップ『CBD takamatsu』のオーナー岸城氏

四国に、県内唯一のCBD専門店が残っています。

高松市のメインストリートに面したアサイーボールのお店『unioん』の中にCBDショップ『CBD takamatsu』は併設されています。

カラフルなアサイーボウルが並ぶ店内に、学校帰りの高校生が吸い込まれていきます。

2,000円のアサイーを頼んで、カウンターに座る。

そこで彼/彼女らは、オーナーの岸城氏から思いがけない話を聞くことになります。

「七味って知ってる?うどんにかけるやつ。あれ、実は大麻の種が入っているんだよ」

店主の名前は、通称”がんさん”。

香川でひとり、CBDを売り続けている男です。

麻薬取締部(マトリ)から「看板を下ろせ」と言われたこともあります。

書類送検されたことだってあります。

CBNが6月1日に指定薬物になれば、売上の柱が消えることになるでしょう。

事実、周囲の同業者は次々と撤退しました。

香川でCBD専門店を続けているのは、もうここだけです。

「寂しいですよ」と彼は言います。

それでも、シャッターを下ろす気は、まったくありません。

コロナ禍、飲食業の売上が激減。

自身が鬱になり、死を考えるほど追い詰められました。

そのとき出会ったのがCBDでした。

当時は、正直、理屈はよくわかりませんでした。

ただ、気がついたら少しずつ動けるようになります。

「これを自分だけが知っていていいのか」という思いが芽生えたのは、それからです。

「CBDで自分は助かった。ならば、同じように助かれる人がいるはずだ」。

でも彼は、崇高な使命感を語るタイプではない。

「CBDを広めたい」と声高に叫ぶことも、ありません。

飲食との組み合わせ(アサイー、ドバイチョコ、台湾かき氷)でお客さんを呼び、雑談の中で大麻やCBDの話をする。

今すぐ買わなくていい。

頭の片隅に「選択肢」を置いていけばいい。

10年後、その子がお母さんになったとき、子どもがてんかんで苦しんでいるとき、「あの(アサイーボウル屋の)おっさんが何か言ってたな」と思い出してくれれば、それで十分なのです。

つまり彼の「続ける理由」は、宣言ではなく、生活のなかに静かに溶け込んでいること。

アサイーを売りながら、大麻やCBDを語ります。

その二足のわらじが、結局いちばん強いのかもしれません。

香川のCBDショップ『CBD takamatsu』の内観

CBD takamatsu公式サイト

CBD Library紹介ページ

北海道「CBDは、ウェルネスの一部」CBDを守るでも諦めるでもなく

CBDショップ『NSPV』のオーナー萩原氏

北海道に、麻薬取締部(マトリ)とも良好な関係を築くCBDショップがあります。

札幌市内にある『NSPV』の店主・萩原氏は、マトリが査察に来るたびに、勉強会さながらの情報交換をします。

怒鳴り込まれるのではありません。

店主が丁寧に、カンナビノイドの作用機序と海外のエビデンスを説明するのです。

気づけばマトリの担当者が「なるほど」とうなずいている。

「意外と仲がいいんですよ」と萩原氏は笑います。

北海道でもCBDショップは激減しました。

厳しくなる規制と共に、いくつものお店CBDが店をたたみ、おなじみ『ドン・キホーテ』の棚からもCBD商品が消えていきました。

でも彼の店は、揺れません。

理由は単純です。

最初から、CBDだけを売る気がなかったからです。

店のコンセプトは「Beauty & Health」。

CBDはその棚に並ぶ選択肢のひとつです。

NMNも置く。

ミトコンドリア関連のサプリも置く。

奥様が主宰する食育コミュニティも力を入れている。

「エビデンスがあって、体にいいとわかれば、なんでも並べます」。

その方針は、規制があろうとなかろうと変わりません。

NMNは、注目され始めた初期の段階からすでに仕入れていました。

「当時はセレブじゃないと買えない値段でしたけどね」。

特許庁の公開情報を定期的にチェックし、機能性表示食品の届出情報を追い、海外の研究データをネットサーフィンで拾う。

それを趣味の延長でこなしているのが、萩原氏という人物です。

CBN規制が施行されれば、成分をCBDとCBGに切り替える。

それだけのことです。

「CBN規制で焦っていますか?」と聞くのが、少し野暮に感じられるくらい、彼の視座はすでに一段上にあります。

今、彼が最も注目しているのは、CBD成分そのものの動向ではなく、議員や行政に働きかけて日本のヘンプ産業の枠組みを変えようとするロビー活動の最前線です。

「アングラな方向には持っていかずに、動かしていく方が日本には可能性があると思うんですよね」

CBDを「守る」のでも「諦める」のでもなく、大きな地図を描きながら、ただ淡々と次の手を打ち続ける。

それが、北海道で生き残るということなのでしょう。

北海道のCBDショップ『NSPV』の内観

NSPV公式サイト

CBD Library紹介ページ

広島「アングラ感、ゼロ。それが、生き残りの戦略」70代の常連客が、今日もやってくる

CBDショップ『VapeLine』のオーナー竹原氏

広島の店に、70代の常連客がいます。

CBDを買いに70代の常連、というのは少し意外かもしれません。

でも、竹原氏が運営する広島市内のショップ『VapeLine』(ほか岩国・佐世保にも展開)を訪れると、その理由がすぐわかります。

アパレルショップのような、明るくて清潔な空間。

怪しい雰囲気が、一切ない。

誰でも入れる。

だから年齢を問わず、来られる。

「アングラな感じは出したくないんですよね」と竹原氏は言います。

これは美学ではなく、戦略です。

以前は、近隣に合成カンナビノイドを扱う競合店が現れました。

規制で3ヶ月で閉まりました。

100メートル先のVAPEショップも、顧客対応力で勝負にならず、閉店しました。

今、広島でCBDとVAPEの専門店として残っているのは、ここだけです。

竹原氏がこの業界に入ったのはVAPEがきっかけでした。

もともとタイヤメーカーの営業マン。

その後路線バスの運転手になり、趣味だったVAPEをいつしか仕事にしていた。

CBD専業ではなく、VAPEという土台にCBDが乗っている形です。

売上に占めるCBDの割合は3〜4割。

CBN規制で売上の柱が倒れても、事業全体はぶれない。

「撤退というより、商品の入れ替えに近い感じですね」。

厚労省から規制方針が公表された昨年10〜11月には、すでに動いていました。

使えなくなる成分を特定し、代替原料を選定し、体感・香り・パッケージの調整まで先回りで着手しました。

差別化の軸に選んだのは「機能性テルペン」。

脳波測定でリラックス効果が確認されているテルペンを厳選することで、CBDとCBGだけの制約の中でも「他とは違う使い心地」を作り出しています。

悪目立ちせず、焦らず、ただ一歩ずつ設計を積み上げる。

「人の役に立ちたい」という言葉を、彼はあまり口にしません。

ただ、前職で後輩が精神的に追い詰められていく姿を見たことが、この仕事を始めた遠い起点にあります。

それを問われても「まあそういうのも、あるのかもしれないですね」と、はぐらかすように笑います。

70代の常連客が、今日も店にやって来ます。

それが、答えです。

広島のCBDショップ『VapeLine広島』の内観

VapeLine公式サイト

CBD Library紹介ページ

編集後記:それでもCBDショップを続ける。「それでも」の正体

今回、3名のオーナー取材を終えて気づいたことがあります。

3名とも、CBDだけを売っていません。

アサイーを売り、VAPEを売り、NMNを売りながら、CBDを置き続けている。

この業界から消えていったお店には、大きく二つの型がありました。

ひとつは、ブームの熱量を信じて、規制のグレーゾーンに踏み込んだ高濃度製品で売上を積み上げた店。

法整備が進み、流れが変わった瞬間に、在庫と家賃と訴求リスクが一気に牙をむいた。

もうひとつは、誠実すぎた店。

法に従い、正確な情報だけを伝え、「CBDで生きていく」と退路を断っていた。

いずれにしても「CBD一本で道を切り拓く」と決めたお店から、静かに消えていきました。

つまりこの業界では今、「CBDへの純粋な想い」だけでは生き残れない側面もあります。

これは悲しいことなのか、当然のことなのか。

正直、判断がつかないのですが、一つ言えるのは、3名が共通して持っているのは「CBDへの執着」ではなく、「目の前のお客さんを手ぶらにしたくない」という、もっと地味で切実な動機だということです。

業界の内側にいると、規制の動向やメーカーの撤退情報、成分の合法・違法ラインに目が向きがちです。

でも実は、生き残っている店のカウンターでは、もっと素朴な会話が続いています。

「最近どうですか」「また来ました」「これ、どんな感じですか」「友達にも教えておきました」。

最初はアサイーを食べに来ただけだった若者が、数年後に大人になってから店を訪ねてくる。

70代の常連が、「今日は連れてきました」と知人を連れてくる。

そういう、ゆっくりとした馴染み方が、この業界の本当の地力なのかもしれません。

CBDの市場規模がどうなるか、誰にもわかりません。

規制がこれからどう動くかも、見通せない。

「そんなもの、AIにでも予測させておけばいい」と言わんばかりに、北海道と香川と広島に、今日も店が開いています。

それだけで、この業界の話には続きと伏線があるということです。

その物語の「続き」を正確に記録し、みなさまの手元に届ける。

私たちも、そんな「しぶといインフラ」であり続けたいと思います。

▶︎ 日本最大級のCBDショップ検索サイト『CBD Library』

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※本記事は、CBD部が主催する「2026 CBDアドベントカレンダー企画」に参加しています。『CBDアドベントカレンダー』とは、CBD業界の当事者たちが、それぞれの視点から業界の今と未来を語る、そんなシリーズ連載のひとつです

▼前回、参加時の寄稿記事

CBDメディアが見た、世界の大麻展示会|副流煙でブリって、大麻苗を配るそばで、キッズが遊び回る世界線

CBDメディアが見た、世界の大麻展示会|副流煙でブリって、大麻苗を配るそばで、キッズが遊び回る世界線」と題して、ヨーロッパ三大大麻展示会(CannafestMaryJaneSpannabis)の情報をご紹介しました。

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